Google CloudでClaudeを使う2つの方法:違い・料金・使い方
公開日:2026年10月27日。内容と料金は2026年10月27日にAnthropicとGoogle Cloudの公式ページで確認した内容です。変わることがあるため、申し込み前に公式サイトでお確かめください。
結論:2026年10月23日、Google Cloudは「Claude Models on Google Cloud(Anthropic managed)」の一般提供を発表しました。これでGoogle Cloud上のClaudeには、Anthropicが運用する経路と、Googleが運用する経路の2つがあります。
どちらも同じモデルと標準料金で、請求はGoogle Cloudの請求書にまとまります。違いはデータの処理者(AnthropicかGoogle Cloudか)と、Claude Platformの新機能がいつ使えるかです。新機能を当日に使いたいならAnthropic managed、データの所在やGoogle Cloudの統制を重視するならGoogle managedが向いています。
何が一般提供になったのか
これまでもGoogle Cloudでは、Googleが運用する「Claude Models on Google Cloud(Google managed)」でClaudeを呼べました。2026年10月23日の発表で、もう一つの経路「Anthropic managed」が一般提供になりました(Anthropic・Google Cloudの公式発表)。
Anthropic managedでは、次のようなClaude Platformの機能を、Claude APIと同じ日に使えると案内されています。
- Claude Managed Agents(ベータ)
- Code execution(コード実行)
- Computer use(ブラウザやデスクトップの操作)
- Agent skills
- Files API、Citations、Web search / Web fetch
- MCP connector(ベータ)
- Prompt caching、Batch processing
- Claude Opus 5.5のFast Mode(一般提供)
利用できるモデルとして、Claude Fable 5.1、Opus 5.5、Sonnet 5.5、Haiku 5.5が挙げられています。Haiku 5.5単体の解説はClaude Haiku 5.5とは?も参照してください。
2つの提供形態の違い
| 項目 | Anthropic managed/Google managed |
|---|---|
| データの処理者 | Anthropic(AnthropicのCommercial Terms)/Google Cloud(既存のGoogle Cloud契約) |
| モデルの提供 | Day 0/Day 0 |
| Claude Platformの新機能・ベータ | Day 0で利用可/Google側への組み込み後に順次 |
| 認証・請求 | どちらもGoogle Cloud IAMとGoogle Cloudの請求(対象のコミットメントに充当) |
| APIの形 | Claude APIエンドポイント(claude.googleapis.com)/Agent Platformの予測エンドポイント(aiplatform.googleapis.com など) |
| レート制限 | Anthropicが管理/Google Cloudが管理 |
| エンドポイントの例 | USおよびGlobal(Anthropicの案内)/Global・マルチリージョン・リージョン(データ所在は米・欧・APACなどGoogleの案内) |
Google managedは、VPC Service Controls、顧客管理の暗号鍵(CMEK)、データの所在要件、BigQueryやModel Armor、Agent Engineとの連携を求める場合向けと、Google Cloudの発表に書かれています。
使い方の流れ(Anthropic managed)
公式ドキュメントに書かれている手順の要約です。
- Google Cloud Marketplaceで「Claude Models on Google Cloud(Anthropic managed)」をSubscribe(購入)します。既存の割引がある場合は、開始前にAnthropicまたはGoogle Cloudの担当へ連絡するよう案内されています(過去の利用分への遡及適用は不可)。
- 対象プロジェクトで次の2サービスを有効にします。
claude.googleapis.comとanthropic-managed-claude.cloudpartnerservices.goog。 - Google CloudコンソールのClaudeページでActivateし、Anthropicの組織セットアップ(連絡先メール、組織名、利用目的、Commercial Termsへの同意など)を完了します。これは会社がすでに持っているAnthropic組織とは別の、プロジェクト用の新しい組織になります。
- 「Open Claude Console」から
platform.claude.comを開き、ワークスペースID(wrkspc_で始まる)を控えます。 - 呼び出す主体に
roles/claude.user(または admin)を付与し、Application Default Credentialsを用意します。APIキーは使えません。 - SDKなら
AnthropicGoogleCloudクライアント(Python例:pip install -U "anthropic[google_cloud]")で Messages APIを呼びます。環境変数ANTHROPIC_GOOGLE_CLOUD_PROJECTとANTHROPIC_GOOGLE_CLOUD_WORKSPACE_IDを設定します。
ベースURLの形は公式どおり次のとおりです。
https://claude.googleapis.com/v1/projects/{project}/locations/global/workspaces/{workspace}/invoke
Messages APIは上記に /v1/messages を付けた先です。認証はGoogleのアクセストークン(Bearer)で、x-api-key は送りません。
使い方の流れ(Google managed)
Agent Platform(旧Vertex AI系)側でClaudeを呼ぶ経路です。公式ではSDKクライアント名に Vertex が入り(例:AnthropicVertex)、URLは aiplatform.googleapis.com などの .../publishers/anthropic/models/{model}:rawPredict 形式です。
リクエスト本体には anthropic_version(例:vertex-2023-10-16)を入れ、モデル名はURL側に置きます。サービスは aiplatform.googleapis.com を有効にします。
料金(100万トークンあたり・米ドル)
Google Cloudの発表では、両経路とも「同じ標準料金」と書かれています。下表は、2026年10月27日にGoogle CloudのAgent Platform料金ページ(Partner models)とAnthropicの料金ページで確認した、主な現行モデルの標準レートです(グローバル端点の表示)。
| モデル | 入力/出力 |
|---|---|
| Claude Haiku 5.5 | 入力10万トークンまで $0.10/$0.50。超える場合 $0.50/$2.50 |
| Claude Sonnet 5.5 | $2.00/$10.00 |
| Claude Opus 5.5 | $4.00/$20.00 |
| Claude Fable 5.1 | $10.00/$50.00 |
Anthropic managedの案内では、Claude Opus 5.5のFast Modeは入力 $8/出力 $40(100万トークンあたり)で、出力トークン生成が最大約2.5倍速くなると書かれています。
Anthropicの料金ページでは、米国のみの推論(US-only inference)は入力・出力とも1.1倍と案内されています。Google Cloudの料金表では、非グローバル端点の料金がグローバルより高い行も並んでいます(例:Haiku 5.5で入力 $0.11/出力 $0.55など)。
Anthropic managedの請求はGoogle Cloud Marketplace経由です。利用量はAnthropicが計測し、Claude Consumption Unit(1単位=0.01米ドル)としてGoogle Cloudの請求に載ります。Anthropicから別請求は来ないと公式に書かれています。対象のGoogle Cloudコミットメントがある場合は、Marketplace購入と同様に充当されます。
円での支払額や税の扱いは、公式サイトに記載なしです。最新の料金は各公式の料金ページでご確認ください。
どちらを選べばいい?
- Claude Platformの新機能・ベータを当日に使いたい:Anthropic managed
- データの処理者をGoogle Cloudにしたい、所在要件やVPC Service Controls・CMEK・Model Armorなどが必要:Google managed
- すでにGoogle CloudのIAMと請求にまとめたい:どちらも対応(請求はGoogle Cloud)
既存のAnthropic組織(APIキー運用)をそのままAnthropic managed組織へ変換することはできないと公式に書かれています。新規組織を作り、IAMと設定を作り直して切り替える形です。
よくある質問
Anthropic managedとGoogle managedで料金は違う?
Google Cloudの発表では、両経路とも同じ標準料金・同じGoogle Cloud請求と案内されています。端点の種類(グローバル/非グローバル)やFast Mode、US-only推論などで単価が変わる場合があるため、実際の請求前に料金ページでお確かめください。
APIキーは使える?
Anthropic managedでは使えません。Google Cloudの認証情報(Application Default Credentialsなど)のみです。セットアップで作られるAnthropic組織では、Claude Console上でAPIキーを作れないと公式に書かれています。
個人のClaude ProやMaxの契約で使える?
この記事の対象は、Google Cloudプロジェクト経由の開発者向け提供です。Claudeの個人向けプラン(Free・Pro・Maxなど)の料金や範囲はAnthropicの料金ページに別途載っています。Google Cloud Marketplace経由のAnthropic managed組織は、会社がすでに持っているAnthropic組織とは別になると公式に説明されています。
Claude Codeで時間のかかるMCPの仕事を預けて並行作業したいときは、Claude Code MCP Tasksの使い方もあわせてどうぞ。
出典(公式)
https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/expanding-claude-availability-on-google-cloud
https://claude.com/resources/articles/claude-models-on-google-cloud-anthropic-managed
https://platform.claude.com/docs/en/build-with-claude/claude-models-on-google-cloud/overview
https://platform.claude.com/docs/en/build-with-claude/claude-models-on-google-cloud/anthropic-managed
https://cloud.google.com/gemini-enterprise-agent-platform/generative-ai/pricing
https://www.anthropic.com/pricingよくある質問
Q. Anthropic managedとGoogle managedで料金は違いますか?
A. Google Cloudの発表では、どちらも同じ標準料金で、Google Cloudの請求にまとまると書かれています。端点の種類やFast Modeなどで単価が変わる場合があるため、料金ページでお確かめください。
Q. Anthropic managedでAPIキーは使えますか?
A. 使えません。Google Cloudの認証情報(Application Default Credentialsなど)で呼び出します。
Q. どちらを選べばいいですか?
A. Claude Platformの新機能やベータを当日に使いたいならAnthropic managed、データの処理者をGoogle Cloudにしたい・データの所在要件やVPC Service Controls・CMEKが必要ならGoogle managedが向いています。
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